8月のREITチャートを眺める

8月のREITチャートを眺めます。
REITは相変わらず好調です。日本REITは少し落ち着いてきた感じですが、米国のREITは8月後半に跳ね上がり年初来の上昇率がえらいことになっています。欧州REITは率で言えば日本REITと変わりません、ちょっとだけ上を行っている感じです。

米国REIT

米国REITは年初から上昇をし続け、上昇率35%程度になっています。特に8月下旬に一気に伸びています。要因としては新型コロナウイルスのワクチン接種が進んだこと、経済対策の期待感からくる上昇だと思います。株価以上に上昇しており、2021年の投資相場を引っ張っています。私のポートフォリオを見ても全世界株式、S&P500を抑えて断トツの上昇率となっています。

ただし、いずれ訪れる金融引き締め時にどの程度影響を受けるかは不明です。米国のREITはリスクも高い商品となっているため、資産全体の割合はよく考えておく必要があります。資産全体のバランスがREITに偏らないよう注意です。

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米国REIT_VNQ

欧州REIT

欧州REITは日本REITにも遅れをとっていましたが、8月の上昇でついに日本REITと率の面で並びました。伸び率で遅れをとっていました、年初から見ても堅調に推移しています。欧州では新型コロナウイルスに対してロックダウンやワクチン接種を10代前半にも拡大するなど (良い悪いはおいておくとして) 積極的な対策を行っています。そのため、新型コロナ感染者が減少傾向でした。

しかし、直近ではデルタ株の感染が再拡大するなど懸念点があります。再ロックダウンなど人の動きを制限するようになるとREIT市場も影響を受けると考えられるので米国同様、バランスを考え保有しておく必要があります。

また、今年の上昇率は堅調ですが、コロナ前の水準にはまだまだ戻っていないので、がんばってもらいたいです。

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欧州REIT_REITE

日本REIT

日本REITは7月からちょっと上がりきらない状態になってきています。コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言、それに伴う株価の下落、そのあたりに引っ張られた感じだと思います。年初からの上昇率でみると22%と大きく上がっていますが、株価と違い、コロナショックで暴落する前の水準に戻っているだけです。株価同様に暴落時の価格を超えてもっと上昇して欲しいと思います。

がんばってもらいたいです。

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日本REIT_REIT

まとめ

今年のREITは非常に好調です。年初からみると米国REITは30%以上のリターン、欧州と日本REITも20%以上のリターンとなっています。各国の代表的な株価指数と比較してもそれ以上のリターンを出しています。

しかし、ちょっとだけ比較期間を広げてみると米国REIT以外は新型コロナで暴落した2020年2月の水準に未だ届いていません。日本はほぼ並んだ感じですが、コロナの再拡大による緊急事態宣言の発令により先行きがわからなくなっています。欧州もコロナに対するワクチン接種率は高いですが、感染の影響かREIT価格が暴落前に届いていないです。

米国も暴落前の価格を基準を超えたとはいえ、株価ほどは突き抜けていない状態です。コロナが落ち着いた頃には株価と同じ水準まで上がることを期待しています。

いろいろ比較すると不満点も見えてきますが、今年のREITが好調なのは周知の事実だと思います。今後は金融政策によって大きく動く懸念もありますが、引き続きREITにも資産を投じて分散投資を行っていきます。