GPIFの2021年度第3四半期運用速報を読む

GPIF 年金積立金管理運用独立行政法人が 2021 年第 3 四半期の運用速報を公開していたので読んでいきます。 GPIF の運用方針は長期安定という観点から非常に参考になります。

GPIF

https://www.gpif.go.jp/operation/the-latest-results.html

収益について

2021 年度第 3 四半期 市場運用開始以降
収益率 +2.81 % (機関収益率) +3.79 % (年率)

投資運用における大事な指標は収益率だと考えているため、収益額と運用資産額は割愛します。 ここまで大きな金額の運用となると額を見ても自分たちへの想像がし難いということもあります。

2001 年からの運用開始以降の収益率が 3.79% と非常に堅実に推移しています。 これはドットコムバブルの崩壊、リーマンショック、直近のコロナショックを乗り越えた数字となり、長期的に安定した運用ができていることを証明しています。 また、運用開始から始めの方はマイナスになった年もありますが、それ以降は一度も収益額がマイナスになっていません。 年金を預ける身としても安心して預けられる運用を行っていると思います。

資産構成について

資産区分 構成割合
国内債券 24.95 %
国債 24.46 %
国内株式 24.92 %
外国株式 25.68 %

GPIF の基本構成は 4 資産等分です。 許容範囲ではありますが、少しだけ、外国株式の割合が上がっています。 これはコロナ対策の影響があり、2021 年は諸外国のインフレが大きく進んだことが原因だと思います。 収益率状況を見ると外国株式の収益率が群を抜いています。 何れにしろ、資産のバランスも許容範囲内だと思います。

市場環境について

市場環境は肌で感じている通りの数字となっています。 米国以外の指数は横ばい、若干上がっていると見て取れます。 米国は年間でみても異常な上がり方をしています。 為替に関しては円安方向に動いている感じです。

GPIF も基本はインデックス投資となるため、市場環境をみて常に機敏に動くような投資はしていないと思います。 参考程度に載せているだけだと思います。

感想

非常に堅実な運用を行っており、確実に収益を積み重ねています。 年金を預ける身として、今後も安心して預けられると感じます。 ありがたいことです。

ポートフォリオに関しては大きく安定、堅実な運用に重きをおいており、非常に参考になります。 特に定年されており、安定的な運用を目指している人にとっては理想とも言える運用です。 FIRE で推奨されるポートフォリオ、債券 25 株式 75 でも怖いと感じる人は GPIF と同じポートフォリオにすると安心できるのではないかと思います。

今後も、安定した運用を心掛けて、積み重ねてくれると思います。