投資を始めるには家計管理と計画が重要な話 #2

前回からの続きで投資を始めるためにはそれなりの準備と家計の管理が必要だという話です。 知り合いに相談されたことが元になっている内容となります。

コロナ禍の現在、趣味や旅行の制限があり思っていたより貯金が出来た人が多いと思います。 そのような人が流行に乗せられ、投資を安易に始めて思わぬ損や精神を不安定にしないためにも気をつけてもらいたい点を書いてみます。 内容は個人の考えとなります。

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将来を楽観視している

投資を始めるにあたり、先のことを楽観視している傾向もあります。 特に米国株ブームで、長期的に常に右肩上がりとなっており、凄まじい勢いで上がっているという、よく見るグラフを見て楽観しているようです。 近年はさらに上昇が凄まじくすごいグラフになっています。

こんなグラフです。

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SPY 全期間

このグラフを見ると長期的には常に上昇しています。 手に入れた SPY の全期間では始まりから現在まで約 10 倍ほどになっています。

しかし、それは始まりと現在の点を見ているだけだと思います。 途中の状態、2000 年代初めのドットコムバブル崩壊リーマンショック時を見ると 40% から 50% 下落しています。 前回も書いた通り、家計を管理できておらず、投資の計画もない状態の人がこの下落に耐えられるとは考え難いです。

私の知り合いも下落時のことをほとんど考慮していないです。 リーマンショック級が来た時はリバランスを行い耐えるのか、一旦、現金化するのかなどの戦略も考えていない状態です。

特に現在は株高、バブルが懸念されています。 色々な指数があるのでどれが正しいかなどは省きますが、リーマンショック時以上に危険な状態になっていることを示している指数もあります。 (VIX 指数など) その他、戦争によるロシアのデフォルトなど懸念事項も多くとても楽観視できる世界情勢ではないです。

そもそも投資を勉強していない

最後は勉強をしていないという点です。 確かに、習うより慣れろという言葉がある通り、実践するは非常に重要だと思います。 しかし、それはある程度の基本的な知識を持っていることが条件だと私は思います。 投資に関する単語の意味すらわからない状態で投資を始めたいと言われてもこちらも困ってしまいます。

そして、投資の勉強というのは最終的には自分で調べて行うものです。 なぜなら、個人の考えや性格によりリスク許容度や投資方法が千差万別だからです。 私は全世界インデックス投資が資産運用の正解で最適解だと思っていますが、人によってはリターンが少ないと考える人や個別株で利益を上げることができる人もいるはずです。 それらは結局、自分で勉強して、考えて、実践することしかできないです。

今はネット証券のホームページにアクセスすると様々な情報があります。 一昔前は非常に貴重な情報も現在は無料で見て、勉強することができます。 証券会社の口座を開設する方法も丁寧な説明付きで、わかりやすいです。

知り合いには家計を整えることもそうですが、まず自分から勉強を始める事をおすすめしています。 そして、少額からコツコツと投資を行い、継続することが重要だと伝えています。

投資を始める準備

個人的に良いと思う投資の始め方は家計を整えて 1,000 円からでもよいので少額から積立することです。 重要なのは貯まったお金を運用するのではなく、家計を整えることが最優先です。 今現在、お金が貯まっている人も一気に投資するのではなく、3〜5 年に分け、積立を行うことを勧めます。 そして、その貯まっている分を投資に充てた後も積立を継続するために家計を整えておくことです。

もちろん、社会情勢や世界経済の状況は常に変化します。 その変化に少しでも対応できるように常に勉強をするということは大前提となります。

まとめ

投資を始めるためには勉強を常に行うことを前提として下記の順番になると考えます。

  1. 収入と支出をしっかり理解するために家計を整える
  2. 常に継続可能な投資計画を立てる
  3. 少額からでもよいので積立投資を行い、計画を継続する
  4. 計画を都度見直しする

お金が貯まったから、NISA 等が流行しているからと言った理由で始めると思わぬリスクに直面し、投資 = 怖いで終わるかもしれません。 投資は決して怖いものではなく、節度を持ち取り組めば破産や借金を背負うこともないです。 そのようなことを知るためにも常に勉強が必要です。 そして、それは人に言われて始めるものではなく、自分から始める必要があると思います。