魅力を感じなかった為、忘れていましたが、SBI V シリーズに全世界株式インデックスファンドが追加されています。 SBI V シリーズということで想像できると思いますが、バンガード ETF に投資を行う投資信託です。 つまり、SBI V 全世界インデックスファンドとは日本円で購入できる VT のことです。
そこで、今回は先行して販売され人気の eMAXIS Slime 全世界株式と SBI V 全世界株式の比較を行います。
先に結論だけ言うと eMAXIS Slime 全世界株式で十分です。 乗り換える必要性など皆無です。
eMAXIS Slime 全世界株式とは
先進国、新興国、日本を含む全世界に投資を行う投資信託です。 ベンチマークとして MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスに連動する運用を行う方針です。
信託報酬は 0.1144% 以内となり、その他の手数料は無料です。
ちなみに、SBI 証券で保有する場合は投信マイレージポイントが年率 0.042% 分付与されます。
SBI V 全世界株式
先進国、新興国、日本を含む全世界に投資を行うバンガード VT ETF へ投資を行う投資信託です。 VT のベンチマークとしては FTSE グローバル・オールキャップ・インデックスが採用されています。
信託報酬は 0.1338 程度となり、その他の手数料は無料です。
SBI 証券で保有する場合は投信マイレージポイントが年率 0.022% 分付与されます。
比較
2つのファンドを比較していきます。
項目 | eMAXIS Slime 全世界株式 | SBI V 全世界株式 |
---|---|---|
運用会社 | 三菱 UFJ 国際投信 | SBI アセットマネジメント |
投資対象 | 全世界 | バンガード VT (全世界) |
ベンチマーク | MSCI AWCI (円換算) | FTSE GACI (円換算) |
信託報酬 | 0.1144% 以内 | 0.1338 程度 |
その他手数料 | なし | なし |
投信マイレージポイント付与率 | 0.042% | 0.022% |
SBI V 全世界株式は運用期間が短い為、実質の信託報酬がわかりませんが、目論見とそこまで大きな乖離はないと思います。 そのため、信託報酬の点を見ると eMAXIS Slime 全世界株式の方が優秀です。 また、SBI 証券で保有する場合のみとなりますが、投信マイレージポイント付与率も eMAXIS Slime 全世界株式の方が多くなっています。 ここまで見ると eMAXIS Slime 全世界の方が優秀な投資信託となります。
次に、ベンチマークとしている指数のチャートを確認します。 チャート自体は VT と ishares の ACWI を米ドル建てを比較しています。 恐らく、米ドル建てを円換算しているだけだと考えられるため、米ドルで比較しても問題ないと考えます。 あと、情報の入手性も良いため米ドル建てで比較します。
このチャートは 2016 年 9 月 1 日を 100 としたチャートになります。 tradingview で簡単に手に入るチャートとなる為、この情報で比較しています。 約 6 年の結果となります。
正直、特に言うことはないです。 VT が常に上を取っていますが、途中途中の下落率、上昇率共にほとんど同じです。
また、VT が常に上な理由として、VT と ishares ACWI の経費率による差が考えられます。 VT は 0.08%、ishares ACWI は 0.33% となるため、差が発生していると考えられます。 しかし、今回比較している投資信託は信託報酬がほぼ同じ為、これらの差も誤差範囲になると考えられます。
結果
eMAXIS Slime 全世界株式の方が信託報酬の分だけ有利な結果となっています。 信託報酬の差は約 0.019% となっています。
ただし、ほとんど誤差の範囲です。 どちらの投資信託を選んでも結果に大きな差は無いと考えられます。 現在、eMAXIS Slime 全世界株式で運用されている方は引き続き行えば良いです。 「バンガード」というブランドに魅力を感じる人であれば乗り換え等の検討をしても良いかもしれないです。
私は少しでも手数料が安い方を選び、効率的に資産運用をしたいと考えます。 そのため、引き続き eMAXIS Slime シリーズで運用を行っていきます。
余談
SBI V シリーズは S&P500 にしても全米にしても信託報酬が最安でしたが、全世界だけは高くなっています。 最安にすることが難しかったのでしょうかね?