2022年9月の株価チャートを眺める

9 月の株価チャートを眺めていきます。

全ての指数を円建てで見ています。

9 月は知っての通り、中旬から凄まじい下落がありました。 10 日ほどかけて、全世界的に 10% ほど株価指数が下落しています。 7,8 月と少しずつ戻っていた価格をすべて吹き飛ばし、5 月の最低水準まで下がっています。

これらの大きな原因はやはり世界的なインフレ懸念と米国政策金利の上昇です。 ここ 2 ヶ月ほどの大きな動きは大体すべてこの一言で終わります。 ようするに、世界経済の先行きが不安だという人と楽観的に見ている人の思惑で株価が大きく上下しているわけです。

日本株

日本株は 9 月中旬以降に下落がはじまり、最大で 8% ほど下がっています。 チャートで見ると年初と 6 月に発生した下落と同等な下げ幅となっています。

日本株が下がる要因は米国の政策に引っ張られていると思います。 米国のインフレやそれを抑制するための金利上昇による影響をモロに受けているように思います。

また、円安についても不安を大きくしています。 日本は基本的に材料や資源を外国から輸入し、加工して内需と輸出に使っています。 円安が進むことにより輸入の価格が高くなり、物価高を起こしてしまいます。 と言っても、この為替問題は日本だけでなく全世界的に発生しているようです。 米国に遊ばれています。

日銀が為替介入したようですが、現状は大した効果はなかったように思います。 発表は相変わらず「一定の効果があった」らしいですが......

先行きは不安です。

JPX400

米国株

米国株は円建てで年初来高値を更新しましたが、その後に急落しています。 実に 12% ほどの下落をしており大きく激しい動きとなっています。

これは FRB 議長の発言や様々な思惑に過剰反応した結果だと思っています。 先月も書いた通り、結局、だれもこの先の世界経済がどのようになっていくかわからない状態なのだと思います。 インフレもすごいことになっていますし、ウクライナとロシアの関係は修復不能なほど悪化しています。

ところで、現在の世界経済を支えているのは間違いなく米国ですが、実はこのようなインフレ混乱などを引き起こすのも米国だったりします。 良くも悪くも経済の中心は米国ですね。

1655_米国株

新興国

新興国株もよく見ると日本株以上に下落しています。 約 10% の大きな下落となっています。 特に影響が大きいと思われるのが、新型コロナウイルス対策や米国、台湾との緊張が高くなっている中国の存在です。 中国はロシアに対して積極的に関与や擁護することを控えているようですが、今度は米国との仲が微妙な関係になっています。 特に台湾に関する情報はなかなか緊張感があります。

近年は IMF などの情報を元に新興国へ期待をしていましたが、ちょっと考えを改める必要があると思います。

1658_新興国

並べる

各グラフを並べてみます。

比較

並べてみると今年は全世界的にボックス相場な動きをしているように思います。 差は大きいですが、年初来価格を超えるか超えないかの位置で大きく下落し、3 月の底値を超える手前で上昇に転じています。

まぁ、こういうのは狙うと違う動きをすると相場は決まっています。 大人しドルコスト平均法で積立する方が無難です。

おわり

9 月は数日間、株の動きを見ていない時と下落が重なり、資産残高を見たときにびっくりしました。 そのうち回復し、長期的には上昇すること、ドルコスト平均法で積立していれば長期的に低迷しても問題ないことがわかっていても緊張しました。

特に米国の動きが大きく、集中投資をしている人はジェットコースターのように資産が上下していると思います。 耐えれる人にとっては問題ないのでしょうが、私は債券などを組み込み変動をマイルドにしていないと耐えることができないと思います。 耐えれる人は本当にすごい。

株価は大きく上下していますが、我々一般人は気にせずに積立を継続することが最善だと思います。 この考えは今の所、全く変わりません。