後輩から確定拠出年金 (DC) の運用相談をされました。 現在、後輩が務めている会社へ入社した時に DC の説明を受け、よくわからないから安全第一の商品を選択しているようです。 しかし、十年ほど運用しても全く増えていないようです。 さらに、昨今の日本情勢から年金について不安を抱くようになり、せめて DC くらいは自分で運用しようと思ったそうです。
正直、悩んでいます。 お金に関することは相談に答えた場合、責任を追求されたり、将来的に関係性が悪くなる可能性もあります。 安易に答えて良いものか非常に悩ましいです。
とりあえず、答えるかは後にして、後輩の DC 運用会社を調べて、商品を真面目に考えてみます。
DC 運用会社
加入している確定拠出年金は企業型 DC で、三井住友信託銀行が管理しているようです。
当然ですが、個人で三井住友信託銀行なんて使ったことがないので運用商品から調べていきます。
商品一覧
三井住友信託銀行の DC 商品を一覧にしています。 運用をして資産を増やすことを目的としているため、定期預金は省いています。
また、DC ということで長期運用を考えています。 直近 1 年のリターンなどは無視します。
商品名 | 信託報酬 (%) | 信託財産留保額 (%) | ベンチマーク |
---|---|---|---|
日債インデックス L | 0.132 | 解約時 0.1 | NOMURA-BPI 総合 |
外債インデックス L | 0.253 | 解約時 0.1 | FTSE世界国債 (除く日本) |
日株インデックス L | 0.209 | 解約時 0.2 | TOPIX (配当込み) |
日本成長株 | 1.683 | - | TOPIX (配当込み) |
バリュー株オープン | 1.672 | - | TOPIX |
日株エクセレント F | 1.375 | 解約時 0.3 | TOPIX (配当込) |
外株インデックス L | 0.275 | 解約時 0.2 | MSCI コクサイ |
外国株式ファンド | 2.002 | - | MSCI コクサイ |
DC バランス 30 | 0.231 | 解約時 0.13 | バランス型 |
DC バランス 50 | 0.242 | 解約時 0.15 | バランス型 |
DC バランス 70 | 0.253 | 解約時 0.17 | バランス型 |
商品名に「インデックス」と付いていないものは「バランス型」を除いてアクティブファンドとなります。
バランス型の中身は「日本債券」「日本株式」「外国債券」「外国株式」となってます。 ファミリーファンド方式を採用しており、マザーファンドのベンチマークはそれぞれ、商品一覧のインデックスファンドと同様です。 つまり、バランス型はパッシブファンドとなります。
また、バランス型の後ろに付く数字は株式への投資比率を表しています。 「DC バランス 30」であれば株式への投資比率は資産全体の 30% となります。 そして、債券にしても株式にしても国内の比率が高く、日本へ重点を置く運用スタイルとなっています。
所感
これはひどい......
アクティブファンドの手数料が高いことは言わずもがなですが、インデックスファンドも信託財産留保額を解約時に設定しています。 しかも、全体的に信託報酬も高く設定されています。
正直、何を選んでも同じ様に思えてきました......
ポートフォリオを考える
とりあえず、ポートフォリを真面目に考えます。 と言っても、手数料が高すぎるアクティブファンドを除くと各資産別の選択肢がなくなります。 資産バランスのみで勝負するしかない状態です。
以下、私が考える案です。
案1. GPIF と同じバランス
商品名 | 資産配分 (%) |
---|---|
日債インデックス L | 25 |
外債インデックス L | 25 |
日株インデックス L | 25 |
外株インデックス L | 25 |
リスクを抑えた安定性重視のポートフォリオです。 GPIF と同じ比率というのも安心感を持ちます。
似た比率に「DC バランス 50」がありますが、こちらは日本債券 40% とリスクを抑えすぎていると感じるポートフォリオになっています。 そのため、私はあまりおすすめできないです。 日本債券に比率が寄りすぎていると感じます。
案2. FIRE コミュニティバランス
商品名 | 資産配分 (%) |
---|---|
日債インデックス L | 10 |
外債インデックス L | 20 |
日株インデックス L | 20 |
外株インデックス L | 50 |
債券と株の比率を FIRE コミュニティでよくある比率にしています。 その中で、海外資産の比率を多くしています。 これは、GDP などからみて、日本の比率を多くするより海外の比率を多くした方が長期で安定的に増やせるという私の考えによるものです。
案3. リスクをとる
商品名 | 資産配分 (%) |
---|---|
外債インデックス L | 30 |
外株インデックス L | 70 |
海外に全力投球するリスクの高いポートフォリオです。
......これはネタ枠ということにしておきます。
悩む
個人的には案 1 でしばらく運用してもらって資産が増えることを実感した後に案 2 に進むのが良いと思っています。
しかし、それ以前に相談に乗るかどうか悩んでいます。
おわり
悩む......