つみたてNISAの危険性

前回から書いている投資に対するリスク軽視の話です。

今回は投資リスクの観点から"つみたて NISA"の危険性について考えてみます。

あくまで私個人の考えですが、つみたて NISA は投資初心者に全く向いていない制度だと考えています。

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つみたてNISAの概要

つみたて NISA は 2018 年から始まった少額投資非課税制度です。 詳しい概要は金融庁の HP に掲載されています。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html

一部抜粋します。

つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。 〜中略〜 投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。

つまり、金融庁は"投資初心者"に向けた長期・積立・分散投資の支援としてこの制度を作ったと書いています。

しかし、概要に書いている内容と実態に乖離があると私は思います。

つみたてNISAの危険性

私が考える"つみたてNISA"の危険性は次の一言で言い表せます。

リスクを軽視している

です。

"分散"投資ができない

はじめに、つみたて NISA は分散投資が出来ないです。 正確に言うとアセットアロケーションを構築することが非常に難しいです。 アセットアロケーションとは資産配分のことです。 詳しい説明は調べてもらうとわかりやすい解説がたくさん出てくるので省略します。

つみたて NISA は投資対象商品を金融庁が選別しています。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/target/index.html

名目としては投資初心者がリスクの高い商品へ手を出さないようにするためだと思います。 つみたて NISA を推奨するブログなどでも安全な商品を選択しているため、投資初心者にとってはメリットだと書かれています。

しかし、対象商品をよく見ると株式かバランスファンドしか選択肢がない状態です。 債権や REIT などのファンドを選択することができない状態です。 つまり、アセットアロケーションを構築することが出来ないです。 唯一、構築する方法としてバランスファンドを購入する手段がありますが、私は一定の理由 (複雑化、実はバランスが悪い) からバランスファンドはやめた方がよいという考えです。

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全く"分散"投資できないです。 株式というクラスでは日本、米国、先進国、新興国と十分な分散ができます。 しかし、それはあくまで株式のみです。 本当に必要な分散である資産クラスの分散を行うことができないです。

これでは本質的なリスクを回避することが難しくなります。

投資初心者向けではない

つみたて NISA は初心者に勧められる制度ではないです。 金融庁も投資初心者への支援と書いていますが、全く初心者向けの制度ではないです。

上述した通り、資産を株式以外に分散できないためリスクが高いです。 長期の保有であれば利益を上げる可能性が高いですが、[前回]の記事に書いた通り、長期で保有すること自体が初心者には難しいです。

また、バランスファンドへの投資も初心者へ勧められるものではないです。 なぜなら、バランスファンドと言う商品は性質上、中身が複雑になるからです。 そして、複雑化している中身を理解しようとする人は非常に稀です。 結果として、自分が何に投資をしているのか理解できていない状態になります。 これも前回の記事で書いた通り、リスクを軽視している行動です。 なにしろ、自分が行っている行動を理解していないのですから、安全であるはずがないです。

私から見たつみたてNISA制度

少し厳しい書き方をするとつみたて NISA 制度は金融庁による実験のように感じます。 金融庁が選別した商品を投資初心者に運用してもらい、結果を観察するという具合です。 上述したようにリスクは高く、損失は自己責任ということでいやらしい制度だと感じます。

やはり投資初心者には全く向かない制度です。

投資初心者こそ少し勉強して一般 NISA をインデックスファンドで運用するべきだと思います。

それでもつみたてNISAを使いたい場合

それでもつみたて NISA を使いたい場合は次の二つ方法がおすすめです。 ただし、リスクは非常に高いか、リスクは低いがリターンもそこまで期待できないかの両極端になります。

  1. 米国株式 S&P500 に集中投資し、20 年間絶対に売らない
  2. ニッセイ 4 資産均等型ファンドに集中投資する

詳しい内容は割愛しますが、つみたて NISA を使うのであれば上記の二択になると思います。

それをやるくらいなら一般 NISA でアセットアロケーションを組んだ方がリスクも低減でき、リターンも期待できます。

おわり

今回は何か長くなりましたがリスクの軽視について思うことを書いています。 靴磨きの少年ではないですが、何故か周りから投資について意見を求められることが多くなっています。 その際に、だれも詳しいリスクについて聞いてこないことが気になったので今回のネタになっています。

米国株が元気なくなってからやっとリスクについて話が出てきています。