iDeCoの必要性について

来年から新 NISA が始まることに伴い、iDeCo不要論というのが出ているようです。 2024 年から始まる新 NISA では制度の恒久化、投資上限が 1,800 万円になることが理由のようです。 つまり、NISA の投資分だけで十分に備えることができるという認識のようです。

私はそのように考えないです。

iDeCo には素晴らしい投資効果があります。 特に節税効果は大きなメリットになります。

私は不要と切り捨てずに両方行うことを推奨します。

iDeCo のメリット

私が考える iDeCo の大きなメリットは次の 2 点です。

  1. 60 歳まで資金を引き出すことができない
  2. 節税効果が高い

資金の拘束

1 の 60 歳まで資金を引き出すことができない点はデメリット紹介されることが多いです。 大体の HP やブログ等でもデメリットとされています。

しかし、私はこの資金を拘束されることもメリットだと思っています。 特に投資をやったことがなく不慣れな人には大きなメリットだと考えます。

投資はインデックとの長期運用を行うことで成功する確率を格段に上げることができます。 私の言う長期というのは 10〜20 年どころでなく、40年、50 年スパンです。 新卒 (22 歳と仮定) から社会人を定年するまでの期間を考えています。 ただし、そう言っても年齢的な問題があるので自分が長期だと思える範囲で良いと思います。 それでも投資機関として 10 年以上は考える必要があります。

長期間の資産運用を行うにあたり一番の"敵"となりうるのは自分の感情だと思います。 魅力的に見える投資先に心が動いたり、下落時のマイナスに耐えることができないことがあります。 また、家計を整えていない為、投資計画に無理があり退場というパターンもあると思います。

人は基本的に長期投資ができないです。 これは損失に対する感情の問題が大きく、人の性なのでどうしようもない点でもあります。

iDeCo の"原則 60 歳まで資金を引き出せない"という制度はこれらの感情対策をシステムで補完できます。 入金したら引き出すことが出来ないので強制的に長期投資が可能になります。 もちろん、商品として定期預金に全額掛けている場合は効果がないです。 そのあたりは勉強してもらわないとどうしようもないです。

一度設定を行えば現在の年齢から 60 歳まで自動的に投資を長期で継続できます。 これは投資を行う上でメリットです。 決してデメリットでないと私は考えます。

節税効果

iDeCO のメリットとして節税効果があります。 詳細を書くと量がすごくなるので簡単に羅列だけします。

  • 掛け金積立時の全額所得控除
  • 運用益は非課税
  • 受け取り時に一括では退職所得控除、年金では公的年金等控除

税制のメリットというのは実感しにくいという最大の問題があります。 特に控除関係はそうだと感じます。

しかし、これらの節税効果というのは自分にとって確実にプラスへ働きます。 資産家が税金の安い国へ移住したり、節税できる国へ本社を設置するという行動をしている通り税金という存在は大きいです。 これを抑えることは資産を増やすことに大きく貢献します。

この節税効果というのは iDeCo 最大のメリットだと考えます。

おわり

iDeCO は老後資金を形成する為の最も適した制度だと考えます。 半強制的な長期投資や非常に大きな節税効果があります。

新 NISA の内容が優れているので iDeCo を不要と思う感情も理解できなくもないです。 というか、新 NISA の内容を見た時にこのような話も挙がりそうだなと感じていました。

しかし、どちらか一方ではなく両方やるという選択を取ることができます。 であれば、NISA も iDeCo も両方行い資産運用をしていくことが最良だと思います。

私はこれからも両制度をインデックスの長期運用で利用していきます。