前回からの続きで資産運用計画の整理を行っていこうと思います。 主に問題となるのは "銀行" のことです。 メインバンクとして使用している住信 SBI ネット銀行が NTT ドコモ傘下に入ることによる影響を不安視しています。
前回
直近のニュース整理
前の記事で私に影響のありそうな直近のニュースを一覧にしました。 主な登場企業は SBI と NTT と三井住友になります。
それらの相関図を作ってみました。 そこまで時間を掛けていないので間違っているかもしれませんが、次のような感じになります。
ソフトバンクグループを上の方に書いていますが、かなり相関を省略しています。 ソフトバンクグループの株主構成は複雑怪奇で全て理解するためには相当な確認と準備が必要になります。 なので、単純に PayPay の部分だけ強調した感じにしています。
SBI HD は今回の住信 SBI ネット銀行の売却で構成が非常にわかりやすくなりました。 ファイナンスの面は SBI 証券と SBI 新生銀行で突き進むのでしょう。 また、本日 (2025/06/25) のニュースで 2025 年 7 月 31 日に SBI 新生銀行の公的資金を完済するようです。 そして、東証への再上場を申請するとのことで、第 4 のメガバンク構想を進めていくのでしょう。
三井住友グループもわかりやすく、Olive というサービスを軸にデジタル分野を展開していくようです。 決済に関しては PayPay との連携により三井住友カードと PayPay を持っていればどこでも決済できるように構想しているようです。 デジタル富裕層への資産運用は SBI HD と新会社を設立して Olive を中心に裾野を広げるそうです。
ソフトバンクは特に変らず、PayPay を軸にファイナンス部門を運営しています。 三井住友カードとの業務提携により三井住友カードが発行するクレカは PayPay に紐付け可能にしています。 この辺りのメリットデメリットについて詳しく調べていないですが、まぁ、特に変ったことはないでしょう。
NTT ドコモは SBI ネット銀行を買収したことにより念願だった銀行を連結子会社に加えることができています。 ただし、議決権の半分は三井住友信託銀行が握っているので 100% 思い通りになるかと言えば、そうでもなさそうです。 大きな決断をする際には三井住友信託銀行との調整が必要となりそうです。 実を言うと、これはマネックス証券についても同じで、マネックスグループが入っているので 100% 自分の物というわけではないです。 要するに、ドコモの金融関係もソフトバンクと同じように複雑化してきています。
住信 SBI ネット銀行の今後について個人的な不安要素
住信 SBI ネット銀行がドコモ傘下になることへ対する個人的な不安要素は次の通りです。
- SBI 証券との連携サービスの停滞
- 銀行名の変更
- 使い勝手の悪化
SBI 証券との連携サービスの停滞
SBI HD、NTT、NTT ドコモ、住信 SBI ネット銀行の共同記者会見でも SBI 証券との連携は "維持" すると確かに発言していました。 しかし、"維持" という部分に力が入っており、今後も時代に併せて強化していく等の発言は無かったです。 普通に考えれば、同じグループにマネックス証券があるので、そちらとの連携を強化していくでしょう。 その上で、SBI 証券との連携は現状維持止まりと私は読み取りました。
つまり、SBI ハイブリッド預金に変更を加えることはないけれど、新機能などの追加も無い若しくは後回しだと思っています。 "基本的には維持" みたいな言い回しだったと記憶しています。 新しい技術やサービスが思い付いても先に適応されるのはマネックス証券になるのではないでしょうか。
そういう意味で、サービスの停滞を懸念しています。
銀行名の変更
SBI HD が株主から抜けるので、当然、銀行名の変更があるかと思います。 名前って大事。
ここで、個人的に思うことは名前に "別分野で提供しているサービス名" を入れる必要があるのかということが疑問です。
例えば、"auじぶん銀行" が良い例です。 "auじぶん銀行" という名前を聞いて、au 専用の印象を持たないですか? ドコモやソフトバンクを使っている人がこの名前を聞いて口座開設すると思いますか?
やっている本人達は顧客の囲い込みをしたいのでしょう。
しかし、銀行という広く人を集めたい分野で別分野のサービス名を入れることで逆に顧客の幅が狭くなっていませんか?と問いたいです。 "auじぶん銀行" という名前にすることで、顧客の最大数が au ユーザー数に絞られているように思います。
特殊な例を除いて (職場からの強制など) 自分の地元以外の地銀口座を作りますか? 私の場合、高知に住んでいるので、北海道銀行や沖縄銀行のことなんて全く興味ないです。 それと同じことが起らないですかね。
同じ金融分野で名前を揃えるのは有効かもしれませんが、別サービスの名前を入れることについては反対です。
要するに、"ドコモ銀行" や "d 銀行" だけはやめてくれ。 ドコモユーザーじゃないし、d ポイントのユーザーでもないし。
使い勝手の悪化
これは単純に、アカウントの強制や優遇制度の事ですね。
d アカウントを持っている人や連携させている人には特典を用意して、それ以外の人に特典をつけないなどです。 現在の住信 SBI ネット銀行は SBI HD のオープンアライアンス精神が反映されており、ユーザー間の差が最小もしく公平に扱われています。 スマプロランクやデビッドカードの使用状況により若干優遇などありますが、十分納得できる程度の差です。 この精神を崩すのだけはやめて欲しいです。
また、広告地獄となるような改変もやめて欲しいです。 というか、通信会社や特定の企業で広告だらけの HP やスマホアプリの画面を見て社員は本当に使い易いと思っているのでしょうか? ドコモ側は会見で SBI の UI/UX が優れていると発言していましたが、単に無駄な広告を外すだけで随分と見易くなると思います。 2 〜 3 秒経ったら自動スライドするような鬱陶しい広告やキャンペーンをトップ画面に配置して本当に見やすい、使い易いと思っているのでしょうか?
ということで、住信 SBI ネット銀行の今後について個人的な不安要素でした。
つづく
また、長くなったので続きます。