お金持ちについて考える #2 定義

前回からの続きで、お金持ちの定義について個人的に考えていきます。

money.nyaomin.info

前回は資産を管理する貸借対照表と費用の動きを管理する損益計算書を見ていきました。

資産の動き

貸借対照表損益計算書から見る資産の動きは下図のようになります。

資産の動き

例えば、

費用の項目について車を買った場合を考えます。 買った車の価値を金額で表し資産項目へ入れます。 そして、その車を買うために実際に必要な金額を負債項目へ入れます。

利益については得た金額を資産へ入れます。 この時、利益に対しての負債は存在しないため結果的に純資産も増加します。 資産 - 負債 = 純資産 という定義のためです。

収益は資産へ影響しない

資産の動きで重要なのは収益、会社員で言えば給与は資産に入らないということです。 確かに、人的資本の債券性という考え方はあります。 しかし、今現在の価値を数値化することが非常に困難であるため、考えないことにします。 と、言うよりも、考えても答えの出ない項目なためやめておきます。

得た収益をどのように使うかにより資産になるか、負債になるかが決まります。 価値に対して金額の高いものを購入すると負債が増えます。 反対に価値の高いものを安く購入することができると資産価値が増え、純資産額が増えることになります。

これらを考えると資産家と収益が大きい人というのは別々に考える必要があります。 収益、例えば年収が高い人でも無駄な費用を多く使っている人は資産家ではないということになります。 また、逆に収益が低い人でも費用を必要最低限に抑えることができる人は資産家であると言えます。 そして、一般的にお金持ちとは資産家のことを指すと思います。

つまり、年収○億円等と言われても資産家であるかどうかは判断できません。 これは考えれば当たり前で、年収で入った金額と同額無駄な消費を行っていると資産はゼロとなります。 このような人をお金持ちと言わないことは誰にでもわかるはずです。

よって、資産家であることと収益は全く関係ないと考えます。 会社員であれば年収をよく引き合いに出されると思いますが、その額と資産家であるというのは別の話です。 重要なのはある程度の収益があり、費用を抑えることができるかどうかということです。

お金持ちの定義について

貸借対照表損益計算書をまとめると、私の考えるお金持ちの定義は以下のようになります。

収益に対する費用を抑え、純資産を増やすことが出来る人

収益の額は関係ないです。 また、純資産の金額に関しては目標はあれど金額自体に拘ることもないと思っています。 これは FIRE の考えと被る部分もあります。 この考え方は、ある程度の金額を保有しており、適切な投資を行えば資産が減る可能性が低いというものですが、また別の話です。

つまりは「無駄遣いをしない」ということです。 お金持ち、資産家になるための最も重要な一言かもしれません。