インデックス投資の利点 #4 ほとんどのアクティブファンドに勝てる

今回は私が考えるインデックス投資の利点として、
「ほとんどのアクティブファンドに勝てる」
という点について書いていきます。

その他の項目については概要を参照してください。

インデックス投資のまとめ

また、ここで言うインデックスとは全世界に分散した投資のことを言います。
記事の内容は個人の意見となり、自分用に書いています。

はじめに

今回の記事に関しては読んだ本の受け売りとなる部分が多いです。 流石に数あるアクティブファンドとインデックスファンドの比較、検討を個人で行うことは不可能なため、いくつかの本を参照しています。 また、インデックス派に意見が偏らないようにアクティブファンドを推しているネットの記事や本も参照しています。 その上で、私は「ほとんどのアクティブファンドに勝てる」と言う意見を支持しています。

インデックスの優位性

インデックス投資家の愛読書である「敗者のゲーム」によると年間成績で約6割、10年では7割、20年では8割のアクティブファンドが市場平均に負けているそうです。 世界初の個人向けインデックスファンドをつくり、ヴァンガード社を設立した故ジョン・C・ボーグル氏はこの原因を「コスト」の差だと断定しています。 アクティブファンドはインデックスファンドと比較して運用手数料が高く、また、購入者には見えない取引手数料等のコストが多く、結果的にインデックスファンドに 勝つことができなくなります。運用が長期になるほどコストがかかることになり、インデックスファンドとアクティブファンドの運用成績を比較した場合、30年後に インデックスファンドに勝っているアクティブファンドは5%も存在しないそうです。

また、インデックスファンドと比較されるアクティブファンドというのは成績が良いファンドです。なぜなら、アクティブファンドというのは成績が悪いと早期に償還されます。 20年、30年の成績でインデックスファンドと比較されるアクティブファンドは償還されなかったファンドとなります。 つまり、アクティブファンドの中でも優秀な成績を上げているファンドのさらに95%がインデックスファンドに負けているということです。 今は30年の運用で書いていますが、これが40年、50年の運用となるとインデックスファンドに勝てるアクティブファンドは存在しなくなる考えられます。

インデックスの優位性を数字で知りたい場合は故ジョン・C・ボーグル氏の著書『インデックス投資は勝者のゲーム』が詳しく分析しているため、参照してみてください。

インデックスファンドの優位性を主張しているのはアメリカの市場を基準にしているため、日本の場合、当てはまらないと主張する人もいます。そこで、今現在、日本株をメインに扱っており、 有名で成績も優秀な「ひふみプラス」の成績を見ていきます。このデータはSBI証券のデータを元にしています。ちょっと時間が無かった為、グラフにはできていません。

SBI証券のトータルリターン表をまとめます。数字は (%) 表記となります。
設定来の数字は始めた時期により変動が大きく、長期運用の場合、あまりあてにならないため省いています。
ちなみにひふみが400%を超えています。

比較ファンド 1ヶ月 6ヶ月 1年 3年 5年
ひふみプラス 3.48 4.39 24.24 6.8 14.61
ニッセイ225 -0.20 5.53 30.80 10.73 14.95
ニッセイTOPIX 1.15 8.79 27.13 6.23 11.58

ひふみプラスについて、設立時からの成績は非常に良く、400%を超えています。しかし、近年の成績は「日経平均」に負けています。 ベンチマークとしているTOPIXにも迫られ、コロナショックからの回復は完全に負けています。

ひふみプラスは販売開始から10年ほど経っていますが、その成績が上記のようになっています。運用から10年でベンチマークに迫られ、日経平均に負けている状態では ちょっと長期運用するには不安だと思います。特に下落からの回復がベンチマークに負けているというのは不安です。

アクティブファンドについて

インデックスファンド派の意見ばかり見ていると良くないと思い、アクティブファンド派の意見も読んでみました。 しかし、アクティブファンドを選ぶ意味や意義を主張してばかりのものや長期的にインデックスに勝てるアクティブファンドを選ぶことができるなど いまいち、私にとって説得力薄いものばかりでした。

アクティブファンドに投資する意味や意義を主張しているものに関して、お金を預ける身としては投資を行う意味、意義は「お金が増えること」です。それ以外ありません。 ファンドマネージャーの投資哲学に共感することは確かに重要なことですが、結果、損を出したり、ベンチマークとしている指数に負けた場合、それはただの出費となってしまいます。 私のような一般人が投資を行う理由は資産が増えること、それも再現性が可能であり、なるべく効率的に増えることを求めています。意味や意義などは二の次なのです。

長期的にインデックスに勝てるアクティブファンドを選ぶことに関して、継続的に選択することは不可能だと思っています。 私が見た限り、インデックスを上回るアクティブファンドを選べると言っている人は10年単位で話をしている人がほどんどです。 10年単位だと約3割のアクティブファンドはインデックスを上回っているため、当てることも可能でしょう。しかし、20年、30年単位でインデックスを上回るアクティブファンドの話を している人、記事が見つかりませんでした。アクティブファンドを推して「長期投資」と謳っているにもかかわらずです。つみたてNISAなどで30年間の投資を呼びかけている時代に 10年単位の投資は長期とは呼べないと私は思います。

まぁ、結局、最後は自分の選択ということになりますが、私は「ピーターリンチ」や「ウォーレンバフェット」ではないのでインデックスを上回るアクティブファンドを選べると思えません。 それであれば、黙ってインデックスファンドを買えば統計上、30年後には約9割のアクティブファンドに勝つことが出来ます。インデックスを選ぶほうが圧倒的に楽な道です。

まとめ

いくつかの本やデータを見て考えた結果、インデックス派の方が数字的な根拠を示しており、説得力があります。 アクティブファンドがインデックスファンドに勝てない理由を過去の統計、コストの面などの数字を使い説明されています。反対にアクティブ派の意見は感情に訴える意見が多く、 私にとって、説得力がなかったです。一部、インデックスに勝てるファンドの選び方を数字を使って示していますが、肝心の銘柄は伏せられています。正直、これでは説得力がありません。 ついでに、いくつか示されているファンドは殆どが対象としているベンチマークや対象の国の代表的指標に負けていた。