インデックスとアクティブのファンド比較 #1

資産運用の最適解は全世界に分散したインデックスファンドだと考えています。 これは自身の経験や各種書籍、過去のデータ、再現性などを比較、検討して導き出した自分の解答です。 しかし、インデックスファンド側の意見ばかり聞いていると考えが凝り固まってしまい、非常に良くないと思います。

インデクスファンドは市場の平均であるため、その時々でインデックスよりパフォーマンスの良いファンドは必ず存在します。 そのファンドを適切に選択できるか、再現性はあるかなどは別問題として、今回は巷で良く紹介されているアクティブファンドをベンチマークと比較してみようと思います。

モーニングスターのデータを参考に比較してみます。

はじめに

今回の比較を行うに当たって参考にしたのは篠田尚子さんという方の本と雑誌記事です。 楽天証券の関係者であり、著書の内容からアクティブファンドを推しているように受け取ったため、参考にさせてもらいます。 また、以前に読んだ「いま選ぶべきアクティブ投信この 8 本」という本に記載されていたアクティブファンドの現状も再確認します。

アクティブファンドを推す人の主張として、「しっかりデータを分析することによりインデックスに勝てるアクティブファンドを選択することができる」というものがあります。 個々人の分析能力や時間の関係から再現性が非常に疑わしいと思いますが、この主張を元に選ばれたアクティブファンドを比較していきます。

比較対象ファンド

比較するアクティブファンドは下記のものになります。

  • DIAM 国内株オープン
  • iTrust 日本株
  • ニッセイ健康応援ファンド
  • 三井住友配当フォーカスオープン
  • J-Stock アクティブオープン
  • ラッセルインベストメント外国株式ファンド
  • セゾン資産形成の達人ファンド
  • エマージングソブリンオープン
  • 投資のソムリエ
  • AMC/ ステートストリートリスクバランス型バランスオープン(ステイブル)
  • スパークス・新・国際優良日本株ファンド
  • コモンズ 30 ファンド
  • 三井住友・中小型株ファンド
  • 結い 2101
  • 三菱 UFJ バリューオープン
  • ユニオンファンド

それぞれ、代表的な指数またはベンチマーク指数とのトータルリターン項目の比較を行います。

日本株

モーニングスターのトータルリターン率表となります。

名称 1 年 3 年 (年率) 5 年 (年率) 10 年 (年率)
TOPIX 6.96 8.96 6.77 11.91
日経平均 -0.98 10.98 9.06 13.72
国内株オープン 8.59 13.10 9.79 18.06
iTrust 日本株 9.49 11.37 7.98 -
健康応援ファンド -8.90 6.52 7.09 14.96
配当フォーカスオープン 10.98 7.63 7.23 14.19
J-Stock アクティブオープン 0.62 5.88 5.55 18.12
新・国際優良日本株ファンド -3.19 11.06 10.55 18.77
コモンズ 30 ファンド 7.30 12.11 8.84 12.90
中小型株ファンド 0.68 6.27 11.19 19.01
結い 2101 -6.59 2.63 3.43 6.85
バリューオープン 11.73 8.00 5.14 10.03

先進国株式

モーニングスターのトータルリターン率表となります。

名称 1 年 3 年 (年率) 5 年 (年率) 10 年 (年率)
MSCIコクサイ 25.92 19.05 13.66 16.34
ラッセルインベストメント外国株式 25.97 18.36 13.04 16.36

全世界株式

モーニングスターのトータルリターン率表となります。

名称 1 年 3 年 (年率) 5 年 (年率) 10 年 (年率)
オルカン 21.10 17.31 - -
資産形成の達人 9.32 14.68 11.70 16.14
ユニオンファンド 5.17 9.50 5.70 9.36

債券

モーニングスターのトータルリターン率表となります。

名称 1 年 3 年 (年率) 5 年 (年率) 10 年 (年率)
国内債券 中長期 -0.69 -0.26 0.19 1.14
先進国債 1.58 3.70 2.56 5.39
エマージングソブリン -5.62 1.27 0.97 -
投資のソムリエ -1.85 2.96 2.32 -
ステイブル 0.95 2.26 1.68 -

次回に続く

今回はとりあえず、表を作るだけにしてみました。 ぱっと見、そこまでアクティブファンドに優位性があるようには思えません。

次回はそれぞれ個人的に思うことを書いていこうと思います。