「小さな習慣」を読んで

私は仕事が忙しくなると続けていた習慣を辞めてしまう傾向があります。
特に最近はその傾向が強いなと感じた為、モチベーションを上げるために「小さな習慣」という本を読みました。(本書内でモチベーションはかなり否定的に書かれています。)

概要

「目標は、ばかばかしいぐらい小さくしろ!」と表紙に書かれている通り、この本は一貫して「小さな事」を達成しろと主張しています。その小さな事はやっても意味がないと感じるほど小さく細分化します。例えば、1日に腕立て伏せを「1回」行うなどです。やらない方が難しいと思えるほど目標を小さくします。

大きな目標を立ててしまうとやりたくないと思う気持ちがやろうとする意志の力に勝ってしまいます。やろうとする意志の力は自分が考えている以上に小さな力です。そのため、やりたくないと思う気持ちに勝つためにはやることを可能な限り小さくする必要があります。例え、仕事で疲れている状態でも行えるほど小さくします。

また、「モチベーション」に頼っても習慣は身につかないと警鐘しています。モチベーションは感情に基づいたものです。習慣を形成するには継続が最も重要となり、感情に基づいたモチベーションは信頼できないです。人間の感情は変わりやすく予測することが困難なためです。

習慣は繰り返すことにより身につきます。本書では新しい習慣を身につける期間として平均66日と訴えています。もちろん、人や状況によって異なります。しかし、訴えたいことは平均66日もの間、モチベーションを維持することは大変であり、ほぼ不可能であるということです。モチベーションに頼っても習慣を身につけることはできません。

目標を可能な限り小さくし、モチベーションに頼らずわずかな意志の力で実践できるようにする必要があります。

感想

本書の主張は最後まで一貫して「小さな目標を達成しろ」です。
私としては非常に説得力があるように思います。

概要にも書いた通り、モチベーションに頼っても習慣を身につけることは不可能だと主張しています。小さなことを初めて、それを達成する。そして、それを繰り返すことが習慣を形成する方法だと書いています。

また、最近のこの手の本にしては珍しく、脳の仕組みに関する記述は10ページほどでさらっと流して、小さな習慣の優位性を主張しています。というか、主張自体は一言で終わってしまう内容なので小さな習慣の優位性となぜ今までの方法では失敗するのかを主にしているように思います。著者が行った腕立て伏せ1回チャレンジなどは本当に小さなことなのでやってみるのもいいと思います。

この考えは投資についても応用できると考えます。大きな金額を運用するのに抵抗がある人は多いと思いますが、現在は100円から投資ができる時代です。金額を小さくして初めることにより失敗した時のダメージ軽減や投資で利益が出るということを知るのに役立ちそうです。

目標を小さくするという考え方は習慣を形成する上で様々なことに応用できる優れた教えだと思います。

余談

なぜかこの本は100ページほど読んで、また最初から読むという変な読み方をしました。
自分でもよくわかりません。
特に意味はなかったと思います。