投機的な運用を行う人が多い話

昨今、NISA などの話題で投資がそれなりにブームになっています。 ツイッターなどの SNS でも有益な情報発信をしてくれている人がいるため自分も参考にさせてもらっています。

しかし、中には長期インデックス投資を謳っておきながら"投機"のような手法を行っている人が多々いることが気になります。 投資と投機については人によって細かな定義があるため、ちょっとした違いがあるかもしれないです。

私の場合はタイミングを図る行動はすべて投機だという考えです。 例えば今は割安だから買うや割安だから売らないなどの判断をした場合、それは投機となります。

そして、投機はギャンブルの一種であるという考えも付け加えておきます。

米国株の停滞による投機的行動

SNS などで投機的な行動が見られる代表格が米国株式です。

特にコロナ禍となり米国株が下落からの急上昇した 2020 年夏から 2021 年の間で米国株ブームが到来しました。 下の米ドル建て SPY のチャート図で見ると赤の楕円で囲っている時期にブームが来ています。 この時は本屋に行っても投資関係コーナーでは「米国株投資最強」的な本が多数平積みされていました。

米ドル建てSPY 5年チャート

また、この右肩上がりの時に所謂、レバナスも大きな利益を上げた為、これもブームになっています。

そして、月日は流れて、現在の米国株はインフレ等へ対応するために落ち着いた状態となっています。

このような状態になった時、米国株は終わったや米国はこれから上昇しないため全世界にしよう等、戦略が全くわからない意見を多々みます。 しかも、一部では長期のインデックス投資を推奨しておきながら米国株ブームの収束と共に米国株やめました的な行動をしている人もいます。

これらの行動は投資戦略、プランがなく、ただ流行を追いかけているだけで非常に危険な行動だと思います。 2022 年の最新 GDP を見ても米国は圧倒的な一位であり、通貨で見ても米ドルは世界シェア 40% を超える化け物国家です。 このことからも米国がすぐに沈むことはなく、今後もしばらくは安定して伸びていく国だと予想できます。

また、全世界株に投資を切り替えたとしても中身の 50% 以上は米国が占めています。 直近の eMAXIS Slime 全世界では 58% が米国となっています。

次は全世界株ブーム?新興国ブーム?

米国株ブームの次は全世界や新興国が又は REIT などがブームになるのでしょうか。 私にはよくわからないです。

結局は流行に流されて資産運用を行ってもそれは投機となってしまいます。 投資と違い、投機で勝負する場合、我々のような会社勤めをしている一般人では利益を上げる確率が一気に下がります。 再現性が非常に悪いです。

必要なのは戦略

資産運用を勝率の高い長期積立インデックス投資で行う場合、戦略を立てることが重要です。 具体的にはポートフォリオと積立計画、期間です。

米国株ブームなどの流行に流されてしまう人はポートフォリオ戦略が無いこと、見えないことが問題です。 どのようなポートフォリオでどの程度のリターンを期待するのか、リバランスはどのように行うかなどです。 個人的に全く推奨しないですが、米国集中投資で行くというのも戦略として無くはないです。 しかし、そのような場合、今回の一年程度で少し下がったからと言って崩しているようでは戦略と呼べないです。 もっと具体的に資産が何 % 下落したから退避として現金比率を高めているという説明ならまだ納得できます。

まず、投資戦略を確立することが重要です。

おわり

自分は流行に流されず、本当の意味で長期積立インデックス投資を行っていけるよう努力します。

基本的な戦略は 株、債券、REIT という 3 資産に分散しそれぞれ割合を決めています。 特に株は米国が伸びた際に米国比率が多くなっているので積極的に下げています。 基本は GDP 比率で持つことが良いと考えていますが、一国で 50% を超えないようにすることも意識しています。