2022年6月の株価チャートを眺める

毎月の通り、2022 年 6 月までの株価チャートを眺めていきます。

今月も先月から引き続き、全ての市場で似た動きをしています。 新興国のみ若干、谷が少ないですが、動き自体は同じです。 6 月の中旬まで上昇、以降、下降に転じどうにも上がりきらないという推移となっています。

これらの原因は明白で、米国のインフレ懸念、終わる様子が全く見えないウクライナとロシアの戦争です。 米国のインフレ懸念は長期的に経済を停滞させる懸念もあり、この点については長期的に注意して観察しないといけないです。 戦争についても終わる気配がないです。 ただし、例え、明日に終戦しても世界からの信用を失っているロシアが経済的に即再起するとも考えられないです。 これに関する影響も長期になりそうです。 また、新型コロナも全世界で落ち着く様相がみられないです。 直近の中国や日本では再拡大が見え始めており、なにを基準に収束とするかも明確になっていない状態です。 ズルズルと今年、来年へも尾を引きそうです。

日本について言えば、急激な円安、物価高となっています。 日本政府や日銀は長年、円安政策を取り、日本経済を円安方向へ誘導していましたが、今回の変化は少々早すぎるように感じます。 徐々に移行するのであれば問題ないと考えますが、急激な移行により日本人の所得増が追いついていない状態です。 特に来年度へ向けた春闘でハッキリすると思いますが、経団連が大幅な賃上げに同意しなければ相対的に貧困化が進むと思っています。 次の春闘は注目です。

総じて世界経済は先行きが悪いと考えています。 資産運用を行う上で今年、来年あたりは我慢の期間になると考えますが、それを乗り越え、上昇する期間に入ると大きく資産を伸ばせる可能性もあります。 私としては世界の経済は上下や停滞を繰り返しながら増加していくという過去のデータを信じ、粛々と積立、資産運用を行います。 投資対象は全世界インデックスです。

日本株

日本株は今年初めと3月に大きく動きましたが、よく見るとそれ以外の月はボックス相場的な動きをしており、割と安定しています。 年初来からみると確かに 8% ほど下落していますが、積立投資を行う分にはそこまで大きな動きをしておらず、安定していると思います。

ただし、これは円安の影響も大きく関係していると考えられます。 私が記載しているチャートは円建てから見たチャートを載せているため、安定しているように見えます。 しかし、全世界標準である米ドル建てからみると JPX400 も徐々に下落しており、大きなマイナスとなっています。 では、なぜ、円建てのチャートを載せているかというと、私達は円を基準に生活している日本人だからです。 米ドルで価値判断しても実感が湧きにくいです。 と、いうことで株価チャートを見る時は基本的に円建てを基準としています。

また、日本の物価高も急激に進んでいるように感じます。 特に生鮮食品の値上げは家計に与えるダメージが大きいため、経済に悪影響を与えるほど進む場合はなんらかの対策が必要だと思います。 最終的な物価指数は政府の統計が示されるまでわかりませんが、体感的にはかなり上がっているように思います。 田舎に住んでおり、安い賃金で働いていると特に食品とガソリンの値上げが気になります。

日本経済もしばらくは明るいニュースが出そうにないです。

JPX400

米国株

米国株はインフレ懸念によりどちらに動くべきか迷っているように見えます。 金融政策の 0.5% 利上げは決定しているので、そこから大きく下がるのか、織り込み済みとして上がるのかどちらに動くか正直わかりません。

一応、世界のアナリストや経済評論家の多くは景気下振れと予想しているようです。 しかし、これまでも予想と反対方向に動くことは多々ありました。 また、意外と失業率が低くないなどの情報もあります。

正直、現在の米国経済はよくわからないです。 6 月の状況を調べていましたが、結局、どうなるの ? という答えは出ないです。

今の米国に関してはわかりませんということしかわからないです。

ただし、このような状態でもインデックス投資を行っていれば平均を取ることができます。

1655_S&P500

新興国

新興国に関しては中国の新型コロナ再拡大におけるロックダウンに注目しています。

現在の世界経済を支えているのは米国と中国です。 特に中国は相変わらず工業系で力を持っており、中国の物流、工場が停止すると非常に大きな経済的損失が発生します。 そのような中、中国では新型コロナウイルスが再拡大しているようです。

そして、中国の場合、中共の一声で都市封鎖まで可能です。 世界経済への影響が高い国が少数の党関係者による判断で停止してしまうというリスクを常に抱えています。 少なくとも私はリスクと考えています。

やはり、新興国も先行きは不安な状態です。

1658_新興国株式

比較

グラフを並べます。

比較

円建てで見ると、日本、米国、新興国とほとんど差がない状態です。 結局、全世界で先行きが不透明だということです。 現状では、どこに投資をしても大差ないです。 ただし、集中投資だけは避けましょう。

おわり

世界経済に関する全体の考えは年初から変わらず、今年は低調に推移するです。 追加で、来年も低調に推移しそうな状況になっているかもしれません。 これはもう少し、慎重に調べる必要があります。

今更、言うまでもなく、懸念事項が多く、明るいニュースがないからです。 しかも、多くの懸念事項が今年中に解決する見込みもない状態です。 やはり、しばらく世界経済は低調に推移すると予想せざるを得ないです。

しかし、そのような状況でも積立投資は継続した方が良いと思います。 主な理由は我々一般人は下落、上昇の情報を集めて分析することが難しく、タイミングを計ることも不可能に近いからです。 また、投資の研究により売買を繰り替えさない方が最終的な利益は多くなるという結論が多々あります。

そのため、長期的に経済は上昇すると信じ、積立を継続することが正解だと私は信じています。