現代ポートフォリオ理論について

※ あくまで個人の意見です。

はじめに

個人の投資、資産運用の基本はインデックス投資だと私は思っています。
インデックスとは各市場全体の動きを示す指標のことで、日本で言えば日経平均TOPIX、米国ではダウ平均やS&P500が有名所です。
俗に市場平均と言われるこれらの指標に投資することで特に知識が無くても投資のプロと対等以上にリターンを得ることができます。
一説によると長期で見ても70%以上のプロ投資家に勝っているデータもあるそうです。
投資に費やす時間のない人にとっては最適な運用方法であることは間違いないです。

投資のリスクとリターン

投資でリターン(利益)を得ようと思えばリスクが発生するのは自明ですが、単純にリスク=損失確率ではないと思っています。
投資の世界でリスクと言うのは定義が難しい概念で考え方の違いが大きくでます。
ある期間中の最高価格と最低価格の差額が私の考えるリスクであり、この値が大きければリスクが高い、小さければリスクが小さいとなります。
資産別に言えば債権は値動き幅が小さいのでリスクが小さく、株式は値動き幅が大きいのでリスクが高くなります。
ただ、これらのリスクも何を基準にするかで大小が変わってくるので非常にふわっとしています。
株式は債権からみればリスクは高いですが、例えば仮想通貨から見ればリスクは小さくなります。
結局、私の考えるリスクとはどこまでの含み損に耐えれるかという精神的な部分が大きい概念だと思っており正解がないものと考えています。
ただ、正解がないと言っても普通に考えればリスクは小さく、リターンは大きくというのが良いに決まっています。
そこで、現代ポートフォリオ理論という考え方が重要となります。

現代ポートフォリオ理論とは

Wikipediaとかに詳しく書いていますが、1950年頃に発表された論文をもとに研究された投資商品の比率を決める理論。
簡単にいえばリスクが低く、リターンが大きい効率的な資産比率を数学的に表した理論です。
株式に集中投資するよりも債権を混ぜて資産比率を最適化すれば同じリターンをより少ないリスクで運用できるとされています。
現在のインデックス投資を行う上で非常に基本的な考え方です。

分散投資

現代ポートフォリオ理論に限った話ではないですが、投資の世界ではリスクを低減されるために分散投資を行うのが大正義です。
基本は債権、株式、不動産を日本、先進国、新興国のそれぞれで考え、必要があればコモディティも加える。
という分散になるかなと思います。

効率的フロンティア

現代ポートフォリオ理論で各投資先の資産比率が最も効率的になる曲線のことです。
Wikipediaのグラフにある右上がりのブーメランみたいな曲線です。
この曲線に沿うように資産を分散すればある資産に集中投資をするよりもリスクが小さく、リターンが大きい効率的な資産配分になるとされています。

資産比率

ところで現代ポートフォリオ理論に基づいて効率的な比率を考えると時間はかかるし、面倒です。私もそう思います。
そこで、ロボアドバイザーウェルスナビの資産運用アルゴリズム資料を参考にするのが早いと思います。
ウェルスナビは現代ポートフォリオ理論に基づいてリクス許容度を5段階に設定し、リスク毎の資産配分比率が決まっているので非常に参考になります。

リスク許容度 米国株 日欧株 新興国 米国債 物価連動債 不動産
1 15% 5% 5% 35% 30% 5% 5%
2 26.5% 11.9% 5% 35% 11.6% 5% 5%
3 31.9% 21.6% 6.5% 28.2% 0% 6.8% 5%
4 35% 28.6% 9.5% 12.9% 0% 9% 5%
5 35% 32.9% 14.6% 5% 0% 7.5% 5%

リスク許容度が大きくなるほど株式の割合が増えて、債権の割合が減っています。
このあたりの割合を参考に自分のポートフォリオを組めばよいと思います。

ちなみに、ロボアドバイザー自体は手数料が1%と高く全くおすすめできないです。
自動的にリバランスをやってくれたり便利な機能がありますが手数料が高すぎます。
証券口座で投資信託を購入すれば手数料は0.2%ほどに抑えることができるのでそっちのほうが断然いいと思います。

余談

現代ポートフォリオ理論というが1950年代の論文が元なのでもうそろそろ近代って言ったほうがいいと思う。
自分でも深いところで理解しているわけではないので、そのうち勉強をして書き直すかもしれません。