私が考えるつみたて NISA の問題点と活用法

今週は NISA についていろいろ考えています。 最後につみたて NISA について現在の考えと、どのように活用すれば良いと考えているかを残しておきます。

将来的に NISA 制度はつみたて NISA へ一本化されそうな流れてなっているため、その対策も兼ねています。

注意点として、完全に素人の意見となります。

はじめに

私が一番、強調しておきたいことはつみたて NISA より一般 NISA の方がおすすめだという点です。 つみたて NISA は基本的に株式指数を対象とした投資信託しか選べませんが、一般 NISA であれば債券、REIT なども選択でき、リスクの分散が可能だからです。 本屋に並んでいる書籍などでは投資を行ったことがない人につみたて NISA を勧めるものが大量にありますが、私は反対です。 リスク分散が甘いものから投資を始めると思わぬ値下げを経験し、投資 = 怖いというイメージを持ちかねないです。

一般 NISA と比較して、リスク分散ができない。 このことだけでつみたて NISA を選ぶメリットがないと考えています。

つみたて NISA の問題点

はじめにでも書いた通り、つみたて NISA の大きな問題はリスクを分散できないことです。 つみたて NISA の概要には少額からの長期・積立・分散投資を支援するための制度と記載されていますが、対象商品を見ると株式指数とバランスファンドしか選択肢がないです。 バランスファンドが選べるから分散できるという意見もあると思いますが、バランスファンドが本当にバランスが良いのか、私は甚だ疑問があります。

money.nyaomin.info

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つまり、つみたて NISA を使った場合は株式しか自分の許容できるリスク分散ができないということになります。 株式に関しては日本、先進国、米国、新興国と十分な分散が可能ですが、債券、REIT への分散ができない分、相対的にリスクは高くなります。 すべてのバランスファンドを調べたわけではないですが、ほとんどのバランスファンドは日本に寄ってしまいます。 そうなると結局、一般 NISA と比較して分散が甘くなり結果的にリスクが高くなると考えます。

株式一本の何が問題かと言うと、バブルなどが発生し、変動が大きいということです。 例えば、直近の 2020 年も 2 月から 3 月に 30% 以上も株価が下落しています。 自分たちが投資を始めた頃を考えると、一月程度で資産の 30% が消えたとなった場合、正気を保てると思えません。 気が気じゃなく毎日株価を気にするようになってしまうと思います。

ポートフォリオには債券、REIT を組み込み、リスクを分散させることが重要です。 資産を分散させることによりどの資産が下落したとしても、他の資産が衝撃を和らげ、下落幅を抑えてくれます。 資産全体の動きを緩やかに保つことにより、投資の恩恵と精神を良いバランスで保つことができると考えます。

ただし、上記の内容は投資を始めたばかりの人に対しての考えです。 投資に対して、慣れている人は大きな値動きでも耐えることができると思うのでこの限りではないと思います。 しかし、そうなると減税の恩恵が一般 NISA より少ないつみたて NISA を選ぶ必要もないと思います。

私が考えるつみたて NISA の活用法

つみたて NISA は一般 NISA と比較してリスクが高いですが、それでもつみたて NISA を使用する場合の対処方を考えます。

投資商品は株式しか選択がないので株式として、何を選ぶかとなるとやはり米国 S&P500 だと思います。 理由はリスクも大きいがリターンも大きく伸びることが期待できるからです。 ただし、20 年間持ち続ける限りです。 例えば、リーマンショックやコロナショックのような事態が発生しても決して売らずに握り続けることが必要です。 最も良い方法は買った後に株価や資産の状況を 20 年間見ないことです。

途中の変動は非常に大きいと思いますが、それに耐えられるのであれば、20 年後には高い確率で増えていると予想できます。 20 年後、引き出す際に大きな下落が発生している場合、それはもう運が悪かったと諦めるしかないです。 リスクが高いと言うことはそういうこともあり得るということです。

つみたて NISA に対する私のまとめ

  1. 一般 NISA と比べてリスクが高くなるので、これから投資を始める人には向かない。
  2. それでもつみたて NISA から投資を始める人は S&P500 を買って 20 年間気絶する。
  3. 投資に慣れている人が株式に突っ張るには良いかも。 (金額が少なくメリットはない)

結果、これから投資を始めたい人は一般 NISA を使い、年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) と同じ比率にすることが最も安全で確実だと思います。 大きく増えはしないですが、20 年を通して、年率 3.70% となっており、安全で確実性が高いです。 このことに関してはまた別に書くかもしれません。