日本を代表するTOPIXと日経平均株価について積立投資を行う場合、どちらを選ぶほうが良いのか考えてみました。
TOPIX
日本取引所グループが算出。
東証第一部に上場している株式全銘柄を対象とする指数となります。
日本取引所グループのホームページによると2021年2月12日時点の第一部上場会社数は2,193社となっています。
算出を開始したのは1969年7月からとなっており、基準日と基準値は1968年1月4日を100としています。
算出方式は浮動株時価総額加重型を採用しています。
日経平均株価
日本経済新聞社が選定、算出。
東証第一部に上場している銘柄から選定された225銘柄を対象とする指数です。
算出開始は1950年9月7日(1949年5月16日まで遡って計算)となっています。
算出方式は「みなし額面」方式で5秒間隔で算出しています。
民間である日本経済新聞社の指数ですが、日本政府の経済統計でも使われている超有名な指数です。
簡単な比較
TOPIX | 日経平均 | |
---|---|---|
算出日 | 1969年7月 | 1950年9月 |
銘柄数 | 2,193 | 225 |
算出方式 | 浮動株時価総額加重型 | みなし額面 |
算出会社 | 日本取引所グループ | 日本経済新聞社 |
2021年2月12日の価格 | 1,933.88 | 29,520.07 |
過去最高値 | 2,884.80 | 38,915.87 |
過去最安値 | 695.51 | 7,054.98 |
チャート
チャートは「TradingView」を使って無料で手に入る範囲で比較してるので参考程度に考えてください。青がTOPIX、赤が日経平均です。
1989年1月を100とした時からの月足チャート。日本はバブル真っ只中。
20年前、2001年1月を100とした時から(月足)。
2012年12月、第二次安倍内閣が発足した時から(月足)。
過去5年の週足チャート。
主な出来事
- 1980年代後半、バブル景気
- 1989年4月、消費税3%の導入
- 1990年代前半、バブル崩壊
- 1990年代中頃から2000年代前半、ドットコムバブル
- 1995年1月17日、阪神・淡路大震災
- 1997年4月、消費税5%に引き上げ
- 2000年代前半、ドットコムバブルの崩壊
- 2007年、アメリカ住宅バブルの崩壊
- 2008年9月15日、リーマンブラザーズ破綻(通称リーマンショック)
- 2011年3月11日、東日本大震災
- 2013年4月4日、日本銀行より「量的・質的金融緩和」の発表(異次元の金融緩和)
- 2018年6月から7月、西日本豪雨
- 2019年4月30日、元号が平成から令和へ改元
- 2020年、新型コロナウイルスの世界的流行(2021年現在も継続中)
こんなところでしょうか。
感想
長期、短期で見たリターンの状態から日経平均が良いと考えますが、正直な話、甲乙付けがたいです。 1989年からのチャートを見ると2000年代はTOPIXが優勢でその後はほぼ同じリターンが続き、近年、日経平均が優勢となっています。ただし、運用のリスクはTOPIXの方が低いです。 2001年からのチャートを見るとほぼリターンは同じで近年から日経平均が優勢となっています。 2013年からのチャートも同様でここ3年ほどで日経平均が優勢となっています。 長期の運用リスクはTOPIXが低いですが、どこから始めても現在では日経平均が勝っていることから日経平均がよいのではないかと結論づけました。 このあたりは人によって考え方が違うと思います。
TOPIXと比べて日経平均が優勢になった正確な理由はよくわかっていないです。 しかし、TOPIXの場合は東証一部の全銘柄が対象と言うことで低位株や業績がよくなかった会社の影響も受けやすいのではないかと考えています。 さすがに専門家や経済評論家ではないのでそのあたりの詳しい事情はわかっていないです。
算出方式の観点でいえばTOPIXの方が標準的な方式だと思います。 浮動株時価総額加重型はS&P500や上海総合指数など数多くの有名な株価指数が採用している方式です。
余談
実はJPX400には期待しています。
対象は上場している全銘柄から選んだ400社です。また、浮動株時価総額加重型を採用しており、日経平均とTOPIXのいいとこ取りをできるのではないかと思っています。
ただ、現在の動きはTOPIXとほとんど変わらない上に、投資信託で購入しようとすれば手数料がTOPIXや日経平均の1.5倍くらいします。(それでも0.2%とかなので十分安いのですが)
そのため、TOPIXや日経平均でいいやってなります。