全世界分散投資を行うにあたって各商品の相関は重要な参考要素となります。
今回は投資商品別の相関関係を確認していきます。(2021年3月時点)
相関係数とは
相関係数は2つ以上のデータのおける関係を表した数値です。マイナス1からプラス1の範囲で表され生の相関がある場合は1に近づき、負の相関がある場合は-1に近づきます。
投資商品で例えると先進国株式と全世界株式は正の相関があり、先進国が上がれば全世界も上がる確率が高い関係となっています。反対に日本株式と日本債権は負の相関があり、日本株が上がれば日本債権は下がる確率があるという関係になります。
また、相関係数は一般的に下表のように考えられています。
相関係数 | 関係 |
---|---|
0 | 相関なし |
0.0~0.2 | ほとんど正(負)の相関なし |
0.2~0.4 | 低い正(負)の相関あり |
0.4~0.7 | 正(負)の相関あり |
0.7~1 | 高い正(負)の相関あり |
1または-1 | 完全な正(負)の相関あり |
相関係数一覧
株式会社QUICKという金融情報サービス会社の記事を参考にします。
個人的な意見ですが、カラフルに色付けされていると色の着いている数値や項目に視線を取られ非常に見難いと感じるので表を書き直します。
- | 日本 | 先進国 | 新興国 | 全世界 | 日本債 | 先進国債 | 新興国債 | 日本REIT | 海外REIT | コモディティ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本 | 1 | |||||||||
先進国 | 0.70 | 1 | ||||||||
新興国 | 0.41 | 0.78 | 1 | |||||||
全世界 | 0.69 | 0.98 | 0.84 | 1 | ||||||
日本債 | -0.37 | -0.28 | -0.23 | -0.27 | 1 | |||||
先進国債 | 0.58 | 0.60 | 0.50 | 0.60 | -0.31 | 1 | ||||
新興国債 | 0.53 | 0.76 | 0.80 | 0.77 | -0.39 | 0.68 | 1 | |||
日本REIT | 0.30 | 0.24 | 0.14 | 0.25 | -0.10 | 0.22 | 0.17 | 1 | ||
海外REIT | 0.58 | 0.73 | 0.47 | 0.69 | -0.19 | 0.60 | 0.57 | 0.34 | 1 | |
コモディティ | 0.48 | 0.72 | 0.62 | 0.68 | -0.23 | 0.46 | 0.61 | 0.12 | 0.52 | 1 |
私の興味が薄い項目や必要ないと思う項目は消しています。
完全な相関表は「元記事」のリンクを参照してください。
仮想通貨と株式の相関
QUICKの相関関係表にはビットコインがなかったので、自分で確認しました。
米ドル建てのバンガードVT、バンガードVTIと比較しています。
なんにもわかりません。
もっとなにもわかりません。
ビットコインの上昇がすごすぎて、何もかも全然わかりません。
ということで、ビットコインは省きます。
感想
先進国株式において、日本債券と日本REIT以外の「正の相関」が高いです。
先進国債券が若干「正の相関あり」程度になっているだけで、残り全てが高い正の相関を示しています。
これが果たして世界の経済的に正しい姿なのかどうか私には判断できませんが、この相関表を見ると米国株集中投資で問題ないと言う米国株派の意見も説得力があります。
唯一、日本債券だけが「負の相関」なのでリスクヘッジとしてポートフォリオに組み入れてもいいかもしれないです。
全世界投資派の自分としては自信を無くしそうです。
しかし、現在、世界経済の覇権を争っているアメリカvs中国でどっちが勝ってもある程度の恩恵を受けるためには全世界投資が最も賢明だと思っています。先の事は誰にもわからないので今後も全世界に分散して投資を行っていきます。