「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」を読んで #1【概要】

早期リアイアを目指すコミュニティで有名なJLコリンズ氏が書いた本を読んだので概要をまとめます。タイトルから投資に興味のない人向けな印象を受けますが、内容はガチガチの投資本で著者の経験を元に話を展開しています。 この本の大きな主張は3つあります。

  1. 借金をしない。
  2. 支出は収入以下にする。 (50%以下を推奨)
  3. 投資をする。 (手数料の低いインデックス投資を推奨)

この原則を守ることにより、誰でも経済的自立を達成できると言っています。 また、インデックス投資で問題と言われる出口戦略についても数字を用いて具体的なアドバイスを記載しています。元々は著者が自身の娘に向けて書いたブログを本にまとめたものらしく、アメリカ向けの投資アドバイスとなっていますが、内容を抽象化して捉えることで早期リタイアを目指す全ての人の指針となる本だと思います。興味があれば一読を勧めます。

なぜ、経済的に自立する必要があるのか

そもそも、なぜ会社に縛られないお金が必要なのか?
人それぞれと言ってしまえばそうですが、この本では「自由」というものに重きを置いています。お金で買えるもので最も価値があるものは自由であると説いています。 やりたいことをやる自由、働くことを選択できる自由。会社から給料を貰い、そのお金で生活している人はそこから自由になることができないと言っています。

また、経済的に自立しているということは会社に対して自分の要求を正直に言えることでもあります。 著者は経験談として労働条件の交渉を行い、毎年1ヶ月の休暇を勝ち取ったそうです。 お金に使われるのではなく、お金を持って人生を楽しむことに価値があります。

経済的自立とは様々な選択肢を持っていることです。「No」と言える状態です。 そして、同時に控えめに生きることでもあるそうです。

借入金は人生の重荷

借入金というのは財産を築く上で最大の障害となります。富を築く可能性を奪い去るたちの悪いものだと主張しています。お金を借りていることは返済金以外にも感情的、心理的に負担となり、大きな危険と重荷を負わせお金や社会の奴隷となってしまいます。

著者は借入金に関してハッキリ「よくない」と書いています。住宅ローンや奨学金などの所謂「よい借入金」も全否定しています。上述している「自由」になれないからです。

支出についての考え方

お金は使うためだけのものではない。目の前に1万円あれば色々な物を購入できますが、同時に投資を行い複利の効果で増やす機会を失っています。また、偉大なボクサーであるマイク・タイソンが破産した事例を示し、自分の収入以上の支出を行わないように警鐘を鳴らしています。

お金で何が買えるか考え、お金が何を生み出せるか考え、そして、生み出されたものがさらに何を生み出せるか考えることが大事です。お金を使うなということではなくお金を使うときに、それがどういう意味かを理解する必要があります。

投資は資産形成の最強ツール

投資に関してはインデックス投資を強く勧めています。おすすめの運用会社はバンガード社、商品はVTSAXという米国株式インデックスとなります。書籍内でも書いていますが、著者はバンガード社推しです。それも相当強く推しています。理由は会社の成り立ちと手数料の安さです。また、投資商品も米国在住者であればVTSAXのみで十分と勧めています。米国以外に在住している人には全世界インデックスを勧めています。

この項目に関しては非常に詳しく記載しており、出口戦略についても数字を用いて論理的に説明されています。詳細は書きませんが、有名な4%ルールの根拠を表を用いるなどして非常に詳しく記載しています。FIREを目指す人であれば確認しておく価値のある表です。

まとめ

冒頭で書いたようにこの本の大きな主張は3つあり、それぞれは非常にシンプルな内容となっています。

  1. 借金をしない。
  2. 支出は収入以下にする。
  3. 投資をする。

はじめはいくつか我慢しなければならないこともありますが、この3つの原則を守ることによって「誰でも」経済的自立を達成でき、自由を手に入れることができると主張しています。

会社に縛られないお金を手に入れて「自由」を獲得する。
FIREを目指す全ての人が一読し、指針とするべき本になっていると思います。

投資関係のお勧め本

今回読んだこの本は個人的にお勧め本に入ります。

私の聖書


「敗者のゲーム」より先にこっちを読んだのでこっちの方が好き


お金に関する基本となる本

バビロンの大富豪

バビロンの大富豪


会社というものがどうあるべきか理想を描いた本

生涯投資家 (文春文庫)

生涯投資家 (文春文庫)


早期リタイアを目指す上での指針となる本