インデックス投資を成功させるためには #5 長期的な目線で考える

私が考えるインデックス投資について、 投資を成功させるためにはどのような心構えが必要か書いていきます。
5回目は「長期的な目線で考える」という点です。

その他の項目については概要を参照してください。

インデックス投資のまとめ

また、記事の内容は個人の意見となり、自分用に書いています。

長期投資の意識

インデックス投資は長期的な目線を持って行う投資手法です。ここで言う長期とは5年10年ではなく、30年以上です。インデックス投資はどうしても年間収益が数%となってしまいます。投資元本に大きく張ることのできない私のような一般人は数%の利益を長期間積み重ねることによって、最終的に大きな利益を得る方法しかないと思います。

また、長期的に投資を行って利益を得ると言っても常に右肩上がりと言うわけではなく、上昇と下降を繰り返します。例えばTOPIXを見ても、経済の状況により、2013年のようにすごい勢いで上昇する年もあれば、2011年や2018年のように1年を通じて下落する年もあります。インデックス全体として、総合して右肩上がりになってはいますが、国や経済政策の状況により上昇下落を繰り返すのが通常です。

特に下落をした時に長期的な目線や考え、戦略を持っていないと安易な行動をしてしまう可能性があります。ネットで見た情報を元に狼狽売りを行ってしまい損をしたり、すぐに回復するだろうと大きな金額を投じるギャンブルを行ってしまったりです。自分にも経験があります。このような時、例えば、資産全体のポートフォリオ戦略をしっかり持っていると、資産全体を見て売り買いの判断ができるなど様々な状況に冷静に対処できます。

長期的な目線や戦略を持つことは投資という行為が持つリスクを軽減するだけでなく、将来的な成功の確立も上げてくれると考えます。 私は特に資産配分、ポートフォリオが大事だと考えているため、年1回はリバランスを行い、ポートフォリオを整えています。

長期的目線が無かった例

長期的な目線を持っていなかった例として、2015年、GPIFの運用批判が参考になります。2015年のGPIFの運用実績は名目賃金上昇を考えると「-4.12%」でした。金額にすると大体、5兆円ぐらいです。アベノミクスの失敗を報道したいばかりに烈火のごとく叩かれていた記憶があります。本屋の雑誌コーナーもそのような本が多数並んでいたと記憶しています。

当時は「損失額」である「5兆円」を全面に押し出して、収益率、特に運用開始からの収益率に触れている記事がほとんどなかったです。一般的に5兆円と言うセンセーショナルな数字を押し出していましたが、冷静に見ると年間の収益率は「-4.12%」です。投資を行っていれば普通に想定される数字です。さらに、運用開始からの総合収益率は2.70%です。GPIFの運用目標は「賃金上昇率+1.7%」となっているため、2015年の賃金上昇率0.5を足すと考えて、2.2%です。長期的な目標は十分クリアしています。

結局、単年の期間だけを取り上げ、その損失が想定される数字内なのかの検証もなく、通算の目標に対する評価もしていませんでした。個人的には長期的な目線が全く無かったいい例だと思います。長期的な運用を行ったGPIFのその後の状況は「ありがとうございます」の一言です。

まとめ

インデックス投資を行う上では長期的な目線が必要。
長期的な戦略をしっかり持つことにより、株価の下落時にも冷静に対処できる。
収益は金額ではなく、「率」で考え、単年の損に囚われず総収益率を評価する。