今回は「ひふみ投信」の現状を確認してインデックス投資との比較をしてみます。
私がインデックスとの比較によく利用するひふみ投信ですが、投資理念などは非常に好感が持てます。嫌いではないです。しかし、理念と結果は別です。TOPIX と日経平均に対する結果を見てインデックス投資と比較してみます。
長くなった為、2回に分割します。
※ 商品を比較するときには同じ基準で算定している表を使い、比較します。
ひふみ投信の場合、SBI証券の表と運用報告書で発表されている表で「3年」の数字に大きな違いがありました。TOPIXや日経平均はSBI証券にあるニッセイの商品と比較するため、同じ算定基準を用いているであろうSBI証券の表を元に比較していきます。
ひふみ投信
今回の比較対象は「ひふみプラス」を考えていきます。
ベンチマークは設定していないようですが、運用実績のページでは TOPIX と比較しているので意識はしてそうです。
はじめに、SBI証券の商品ページにあるトータルリターン表を確認します。
トータルリターン
1ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ひふみプラス | 2.16% | 3.38% | 16.52% | 7.44% | 14.62% | 432.59% |
となっています。
特に設定来 432.59% というのがすごいです。
TOPIX
「<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド 」を比較対象にします。SBI証券の国内ランキングで3位、手数料も低くTOPIXに投資をするのであれば真っ先に候補になるであろう商品だと考えたからです。
トータルリターン
1ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来 | |
---|---|---|---|---|---|---|
TOPIX | 4.35% | 4.89% | 27.35% | 6.05% | 11.22% | 42.78% |
となっています。
この1年のリターンが27%を超えており、すごいことになっていますが、本来はもっと安定的な動きをしていると思います。設定来の数字が大人しい感じがしますが、設定日が約6年前ということを考えると十分な出来高と思います。
日経平均
「ニッセイ日経225インデックスファンド」を比較対象にします。SBI証券のランキングでは1位で、設定日も2004年と長く運用されている商品なので選びました。
投資商品として見ると同じベンチマークで手数料がもっと安い商品があります。そのため、選ぶメリット全くありません。なんでランキング1位なのかは謎です。
トータルリターン
1ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来 | |
---|---|---|---|---|---|---|
日経平均 | 5.49% | 1.59% | 28.69% | 8.67% | 14.21% | 241.14% |
意外な事として、日経平均はこの6ヶ月の成績が良くなかったようです。
あまり気にしていなかったのでビックリしています。確かに思い返すと、一時26,000円台まで下がったり色々ありましたね。
総合
全部の表を並べました。
1ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ひふみプラス | 2.16% | 3.38% | 16.52% | 7.44% | 14.62% | 432.59% |
TOPIX | 4.35% | 4.89% | 27.35% | 6.05% | 11.22% | 42.78% |
日経平均 | 5.49% | 1.59% | 28.69% | 8.67% | 14.21% | 241.14% |
ひふみプラスは過去の成績が良いですが、ここ数年は失速気味です。
3年の成績では日経平均に負け、直近1年の成績ではTOPIX、日経平均の両方に負けています。ひふみ投信が運用を開始したのが確か2008年、約13年経ちインデックスに負けはじめています。これは「ウォール街のランダム・ウォーカー」や「敗者のゲーム」などの本にかかれている「長期になればなるほどインデックスファンドに勝てるアクティブファンドは存在しなくなる」を地で行っているように見えます。
次はなぜこのような状態になって行くかを考えてみようと思います。