資産形成の原則 -投資は少額から始める-

私は資産形成を着実に行うためには少額から投資を始めるべきだと考えています。 今回はそのことについて記載していきます。

少額から始める理由

はじめに、ここで言う投資とは「インデックス投資」のことです。 タイミングを見計らって売買を行うFXや個別株式ではないです。 個別株を長期保有する投資方法はFXなどに比べればまだマシですが、それでも私のいう「投資」とは異なります。 売買のタイミングを考えず、いつ始めても利益を期待できる「インデックス投資」のことを「投資」とします。

投資は少額から始めた方が良いと考える主な理由は 3 つです。

  1. そもそも始めるタイミングを計らない
  2. 時間をかけて価格変動に慣れる必要がある
  3. 良い習慣が早く備わる

タイミングを計らない

投資はタイミングを計って始めるものではないです。 売買のタイミングを見計らうという行動は「投資」を行うのではなく、「投機」になっています。 投資の基本的な考え方は「長期間で全世界は成長する」です。 直近の 1,2 年ではマイナス成長だとしても 10 年、20 年、30 年と長期間になるほど世界は成長していきます。

今持っており、将来的に使う予定がないお金、または不要、無駄なものに使う予定のお金であれば今すぐに始めた方が良いです。 その際の金額は少額で十分です。 今のネット証券であれば 100 円から投資信託を購入できます。 始めたいと考えたときに始めるべきです。

価格変動に慣れる

投資を行うにあたり、価格変動に慣れることは最重要だと言っても過言ではないです。 よく、少額で始めても効率が悪いからお金を貯めてから始めるべきという人がいます。 しかし、コツコツ長い時間をかけて貯めたお金、例えば 1000 万で投資を始めたとして、 10% 下落すると -100 万円です。 投資を始めてまだ慣れていない人が、今まで真面目に働いて稼いだお金が数日、数ヶ月で大きく減ることに耐えられるとは思えません。 逆も然りで、数日で大きく上昇してしまうとコツコツ働いて来たことが馬鹿らしく感じるなど悪影響が大きいと思います。

資金が減るにしても増えるにしても少額から慣れていくことは非常に重要です。 1,000 円が 900 円になることと 1,000 万円が 900 万円になることは変動率で言えば同じことです。 そのことに、時間をかけて慣れて行かなければ、精神が持たないと思います。

特に投資をしたことがない人に対して、お金を貯めてから始めるべきという助言は危険です。 その人のことを全く考えていない助言だと私は思います。

良い習慣が早く備わる

例えば、このような記事で少額投資に懐疑的な考えがあります。

私はこのような考え方は人を馬鹿にしすぎていると思います。 まず、少額からでも資産形成を始めると人の意識が変わります。投資を行うことでお金を増やせることを知るからです。 そうなると次はどのようにすればもっと投資資金を捻出できるか、家計を見直すようになります。 そうして、自分にとって必要な物だけを買い、不必要な出費は抑えるというお金持ちの習慣が出来ます。

つまり、少額からでも投資を始め、良い習慣を身に着けさえすれば、将来の不安も解消されるはずです。 少額の投資を行っても計算すると〇〇円しか増えないから無駄という考えは正に「数字の結果」しか見ておらず、人の意識変動、習慣の変動を考えていません。 考え方が非人間的すぎると思います。

ちなみに、上記記事の最後には「次の目標を考えなくてはいけません、考えたほうがいいでしょう」で終わっていますが、それらを考えるための具体的な例や数値を示すのがジャーナリストだと思うのは私だけでしょうか? 結局、「コツコツ積立しても金額少ないよ、もっと増やすための具体的な目標は自分で考えて」という内容で終わっています。 プロの金融ジャーナリストであれば考えるための材料を示すぐらいしてもらいたいと思います。

まとめ

投資は少額から始めるべきです。

少額から始めて、価格の変動に慣れ、お金に対する意識を変え、習慣を変えることにより資産が形成されていきます。 時間はかかりますが、資産が形成されていくことによって将来への不安もなくなるはずです。

特に投資をやったことがない人ほど少額から始めるべきだと思います。