Fund of the Year 2021 から考える長期投資

1 月 22 日に毎年恒例となっている「ファンドオブザイヤー」の最新 2021 年が発表されました。 これは一般の人による投票ランキングとなります。 公式によると

証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というイベントです。

らしいです。

公式サイト

結果

今年の結果は次のようになっています。

  1. eMAXIS Slime 全世界株式 (オール・カントリー)
  2. ニッセイ外国株式インデックスファンド
  3. バンガード・トータル・ワールド・ストック (VT)
  4. eMAXIS Slime 米国株式 (S&P500)
  5. iFree レバレッジ NASDAQ100
  6. eMAXIS Slime 先進国株式インデックス
  7. セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
  8. 楽天・全米株式インデックスファンド
  9. たわらノーロード 先進国株式
  10. SBI・V・全米株式インデックスファンド

3 位までは去年と変わっていないです。 去年、5 位だったひふみ投信eMAXIS Slime バランス (8資産均等型)、農林中金長期厳選投資おおぶねが 10 位圏外に消えています。

全体的に調子のよかった米国や先進国株式のランキングが上昇している印象です。

所感

最上位層に全世界株式が座っているのは流石だと思います。 2021 年は米国の上昇率がすごいことになっています。 投信ブロガーが投票を行うこのランキングでも毎年流行りの投信が上位に来ることが多いのですが、米国一辺倒ではなく全世界に分散した株式や先進国株式が揃っているのはすばらしいと思います。 ただし、それでもレバレッジ商品やバランスファンドが上位に入ることには注意が必要だと感じます。

投信を中心に長期投資を行っている人は大丈夫だと思いますが、短期的な流行により投票が多くなる商品もあります。 そのため、毎年のこのランキングを見る際も注意が必要です。 今年であれば、セゾンのグローバルバランスファンドなどは手数料が高く、おすすめできないです。 信託報酬が 0.57% もかかります。 eMAXIS Slime の債券と株式を組み合わせると半分以下の手数料で同じ比率を構成できます。 セゾンの方はリバランスをファンドが行ってくれますが、年に一回程度のことなので自分で行えば良いと私は考えます。

「長期投資」を考えているのであれば、流行り廃りに影響を受けることなく、全世界に分散したインデックスファンドを選択したほうが良いと思います。 今年のランキングであれば、手数料のことも考えて、eMAXIS Slime 全世界株式か VT を中心に債券などを組み合わせれば全く問題ないポートフォリオが完成すると思います。 レバレッジ商品はリスクが高くなりすぎるため個人的にはおすすめしないです。 長期で考えることが出来、途中の高いリスクも受け入れられるのであれば最終的には大きく資産が増える可能性があると思います。

まとめ

今年のランキングも非常に良いと思います。 ただし、一部流行に流されている商品もあります。 その点は注意したほうが良いと考えます。

また、去年の記事にも書いていますが、今現在の日本で買える投信は「eMAXIS Slime」シリーズを第一候補に考えて良いと思います。 手数料が最も低く、ファンドの目標として将来に渡り、業界最低水準の運用コストを目指すと謳っているためです。 eMAXIS Slime シリーズに無い商品を選択する場合はニッセイが第二候補となります。 これらのファンドから商品を選び、全世界に分散したインデックスポートフォリオを構成すれば将来に渡り安心して投資できると考えます。